プラセンタとはヒトや動物の胎盤から抽出される成分です。医療機関での原液注射のほかにもサプリや化粧品といった製品が販売されており、大きな美容効果が得られるとされています。しかしプラセンタには無視できないデメリットも存在しており、製品によってはウイルス感染などの可能性も否定できません。また、原液注射の場合では人によっては副作用が生じるほか、化粧品などに含まれるプラセンタはアレルギー疾患の原因になると指摘されています。

美容やエイジングケアに役立つ成分がたっぷり含まれているというプラセンタ。このプラセンタとは「胎盤」のことです。胎盤には赤ちゃんが必要とするさまざまな栄養素やホルモンが含まれており、こうした成分が美肌やエイジングケアの効果をもたらしてくれると言われています。このプラセンタは医療の現場でも使用されているほか、最近ではサプリや化粧品などにも配合されて販売されています。

プラセンタには美白・美肌・くすみの改善など、さまざまな美容効果があるといわれています。とくに医療機関で受けられるプラセンタの原液注射には肝臓機能や不定愁訴の改善などの効果があり、こうした作用も美肌効果やエイジングケアの向上に一役買っているようです。このようにプラセンタにはさまざまな効果があると言われており、美容医療やサロンなどでは大きなトレンドとなっています。

プラセンタには、医療機関などで受けられる原液注射以外に、手に取りやすいサプリや化粧品として販売されているタイプもあります。美容医療や注射に抵抗感のある人は、こうした手に取りやすい製品から試してみるのもよいでしょう。ただしサプリや化粧品はあくまで栄養食品やコスメなどです。たくさん使ったからといって医薬品のような効果が出るわけではありません。プラセンタ由来のサプリやコスメを使用する際はこうした点も踏まえたうえで上手に使うようにしましょう。

美容医療で使われるプラセンタはヒトの胎盤から抽出したものです。厚生労働省が定める特定生物由来製品に定められており、製造と販売後の管理には厳しい基準が設けられています。しかし、ヒト由来の胎盤を使う以上、未知の感染症やウイルスなどに対するリスクまでは完全になくすことができません。こうしたことから、プラセンタ注射を受ける際には、必ず医療機関で同意書にサインすることが求められています。

サプリや化粧品に含まれるプラセンタは動物の胎盤から抽出したものです。動物由来のプラセンタでは、寄生虫、ウイルス、感染症などによる汚染リスクがあります。とくに注意したいのがウシやヒツジといった反芻動物のプラセンタです。BSEなどへの対策から国内では反芻動物を由来としたプラセンタの製造と販売に制限が加えられていますが、海外で製造された製品の中には反芻動物由来の製品も数多く見受けられます。

サプリや化粧品などとして使用するプラセンタには確実な効果があるわけではありません。効果には個人差もあるため、必要以上の摂取や利用は慎んだ方がよいでしょう。また、サプリや化粧品にはプラセンタ以外の成分も数多く配合されています。過度の摂取や使用は、過剰症を招く要因ともなりかねないので、説明書などに書かれてある摂取量や使用量などをしっかりと守ることも大切となってきます。

美容効果が高いとされるプラセンタではありますが、その一方で利用にはリスクも存在しています。たとえば医療機関などでプラセンタ注射の施術を受けた人は、未知のウイルスや感染症に罹患した可能性が否定しきれないことから献血はできなくなってしまいます。プラセンタ注射にはヒト由来のタイプと動物由来のタイプがありますが、ヒト由来のタイプに関しては生涯にわたって献血できなくなるという点は押さえておきましょう。

原液注射では肝機能障害の危険性があると報告されている点も見逃せないポイントです。また、プラセンタの原液注射ではほかにも、注射部位の疼痛、頭痛、発熱といった過敏症などが生じる可能性もあります。プラセンタ注射は比較的、副作用が少なく安全性の高い施術といわれていますが、このように人によっては副作用で悩まされることもあるので注意が必要です。

用量を守ったサプリの摂取では大きな副作用は報告されていません。しかしプラセンタが含まれた化粧品の利用では、全身の紅斑といったアレルギー症状の報告もあがっています。プラセンタがヒトや動物由来の胎盤を使用している以上、皮膚などへの使用はアレルギーを引き起こす危険性を常にはらんでいます。メリットばかりが大きく取り上げられることの多いプラセンタですが、使用の際にはこうしたリスクがあることも考えておきましょう。

美容効果が期待できるプラセンタは女性なら是非ともチェックしておきたいアイテムです。美容やエイジングケアに役立つ成分がたくさん含まれていると言われています。しかしプラセンタも万能ではありません。人によってはあまり効果が感じられなかったり、副作用が出てしまったりもします。大きな効果が期待できる反面、無視できないデメリットもあるので、利用は十分な情報収集をしてからにしましょう。